改訂新版『気功全書』 ~頼れる気功師96人~

出版芸術社 池田弘志編著より抜粋

はじめに 改訂新版にあたって

本書は平成11年初秋の第一刷『気功全書頼れる気功師90人』を2年ぶりに改訂し新版として刊行するものである。2年の歳月の間に、東京都日野市~仙台間(約380km)の遠隔療法が、東北学院大学の物理学者・木戸真美教授によって実験・証明が行われるなど、気功界も科学者の意欲的な実験によって目ざましい成果が認められている。今もなお文部科学省や企業・大学などの援助のもとに、科学者、医師、気功師、三者一体の献身的な努力によって新たな実験と発見が続いている。
また、治癒不可能とされてきた難病の幾つかは、気功師の努力とチャレンジ精神によって克服され改善されたとの報告がある。そうした成果のすべてをお伝えすることは紙面の関係上、残念ながらできないが、その一部を改訂新版で明らかにした。
また”頼れる気功師人”のうち、お一人の女性は他界された。謹んでご冥福をお祈りする次第である。
ただし、新しく”頼れる気功師7人”が参入したので、新版本書では”頼れる気功師96人”と6人が増えた。
幸いなことに気功に対する世間の関心は高まり、筆者と編集部にさまざまな問い合わせが急増している。
・・・・・・中略・・・・・・
さらに前記青島大明氏が重度の自閉症の男児をかなり改善した、との報告を受けている。 この難しい分野でも、筆者は気功が役に立つと信じている。

第十五章 気功師の特技・得意技 (P366)

耳の病気ならおまかせ

気功の世界は一般論では割り切れない、謎が多い。たとえば外気功の場合に、気功師が手と指から患者に向けて気を発して送るという形が、一般的な啓蒙書では普通であるように伝えられて

いる。だが、実際には多くの気功師が「体全体から、どこからでも気を送り出せます」と断言する。

その一例を上げると、本章に登場する神奈川県横浜市「大明気功会」青島大明会長、東京都「井草治療室」松原のぶさん、大阪府「東洋健康センター」崔詠善さんその他たくさんいる。

さて、気功師にもそれぞれに“得意技”というのがあるようだ。部分的にではあるが、それらの得意技をご紹介してみたい。最初は若手の代表格で、

「自分は肩、肘、膝、足の指など、自分がコントロールできる箇所から気を自由自在に出せます」という青島大明(中国帰化人)さんが登場。

聞き及ぶところでは、青島さんが場合は耳の病気にすこぶる強い。青島さんの治癒記録は、すべて専任の助手の指導員・岩園修さんがまとめている。青島さんと岩園さんの間柄は、いわばシャーロック・ホームズとワトソン博士のようなお互いに欠かせない密接な関係にあるようだ。

「青島は耳鼻科の専門医のようにたくさん臨床例があるわけではありませんが、耳の病気を癒したケースは多いほうかもしれません。その中から幾つかを、耳鳴り、難聴、幻聴、メニエール病(急に原因不明のめまいがおきる)などの記録を公開します」と岩園さんは臨床例を公開してくれた。

1.川原敏子さん(70歳 主婦 東京都在住)

心臓病(心不全、心房細動、心臓肥大、不整脈)に、糖尿病、眼底出血、甲状腺肥大、高血圧症、五十肩、偏頭痛、胃病、そして耳鳴りなど十種類の病気を持った女性で、最初(平成9年夏)は会場に来るのも苦しそうな容態だったが、月3回の定例の気功会の出席は100%。毎回、青島の外気功を受け、練功も熱心に行い、現在では眼底出血を除いてすべて完治した。耳鳴りは初回の外気功で完治した。

2.田川一枝さん(50歳 歯科医師夫人 横浜市在住)

左耳感音性突発性難聴。人の声がトンネルの中でのエコーのように響いて、聞き取れない状態。体も憔悴し、人に会いたくない状態が続いた。入院し、星状神経節ブロック注射という治療を1ヶ月間行ったが、少ししか改善されなかった。平成5年から青島の外気功を受け、練功も行うようになり、体調は回復。

ザーッという大きな音が現在ではシーンという小さな音で安定している。病気の父親の面倒をみている時期は、メニエール病のめまいでひんぱんに悩まされたが、その都度、練功をすると癒されるという状態を繰り返した。ただし、最近は多忙のためにまったく出席していない。電話連絡によると、今でもときどき左耳が悪くなる兆候をみせる時があるが、事前に自覚できるので、悪くなる前に練功をして改善できるようになった。

3.須藤美和さん(72歳 主婦 川崎市在住)

ご主人と姑の声がお二人の生前から死後も、須藤さんに一日中幻聴として聞こえ、外出もできない有り様だった。入院するも改善せず、退院後徘徊し警察に保護されたこともあった。昨年7月から外気功を受け始め、その都度、幻聴は消えるが、夜中だけ聞こえてきたり、あるいは症状が少し元に戻ったりと、後戻りを数回経て半年ほどで回復した。高齢のために練功の習得に遅れが目立つのが残念だが、それでも現在は一人で遊びに出かけられるようになった。平成10年の新年会の時の談話によると、須藤さんはお茶の稽古を習い始め、海外旅行にも出かけるなど、非常に積極的な生活を送っている。

4.東田よしえさん(76歳 主婦 横浜市在住)

昭和30年12月25日、クリスマスの日に東大病院で脳腫瘍の手術を受けたのです。小豆ほどの腫瘍があるとの診断でしたが、手術してみると、耳の近くの三叉神経と脳のクモ膜が癒着していることが分かり、その癒着を切ってはがしました。しかし、その後遺症として顔面神経麻痺と座骨神経痛、そして右の耳の難聴(小さい声が聞こえない)が続きました。手術後の一時期は、失明したり、吐き気がつきまとったり、ひどい容態でした。

数年前から青島先生とお付き合いをさせて頂いていますが、気功のおかげで本当に不思議な出来事にめぐり合いますね。青島先生のところには、顔面神経麻痺と座骨神経痛の痛みを外気功で癒して頂くために通い、三ヵ月ほどでよくなりました。そして、練功も一生懸命続けてきました。毎日朝と夜の2回、今でも欠かさず行っています。

ただし、耳のほうは癒せないものとあきらめているうちに、右の耳だけでなく、左の耳も悪くなってきたのです。平成8年の5月の日曜日に耳鼻科に行って電波検査を受けると、両耳に補聴器をつけたほうがよいと医師に勧められました。私は医師の言う通りに補聴器を注文しました。

その翌日、青島先生のところで補聴器の話を打ち明けると「耳が悪いのだったら、早くそう打ち明けてくれればよかったのに」と先生は言って、難聴を癒す外気功を一回施術したのです。すると、両耳の聞こえがよくなったような気がしたのです。

その足で耳鼻科に行って、最初に看護婦さんから再検査を受けると、看護婦さんは「あら、私には分からないわ」と言って医者を呼んできて、医者に検査機のデータを見てもらったのです。医者はそのデータと私の顔を交互に見くらべながら、

「あなたはもしかして、補聴器をつけて検査を受けたのかね」とけげんな顔をして疑っていました。そこで同じ検査をもう一度行いました。その結果は以前の検査のデータとは全然違っていたのです。結局、延べ4回、耳鼻科に通い、診断を受けたあげくに「この状態なら、もう来なくてもよろしい」と言われて終わりました。

27万円もかけて作った補聴器は一回も使わずに、しまいこんであります。1年に1回、耳の検査を受けていますが、よい状態がそのまま続いています。

他掲載箇所

第十九章 遠隔療法・電話施術(P461)
気功師の真贋を科学的に判定(P500)
頼れる気功師96人(P548)
大明気功院(P665)