体験談『「化学物質過敏症」「電磁波過敏症」との5年間』(2/3)

ひまわり
山中里子(元教員)
2008年3月25日

(Ⅱ)時間の経過にそって、項目別の補足説明

観葉植物(スパティフィラム)の生育障害(03年5月~04年7月)

職場の窓は03年4月初め以降、朝晩開閉し、強風の時以外は夜も2~3センチ開けておいた。
空気の浄化に役立つかと思い、03年5月6日にスパティフィラムの鉢植えを自宅から職場に持ち込んだ。6月24日に新芽がチリチリになっているのに気づいて写真を撮り、7月4日か5日ごろ階段近くの廊下へ出した。7月11日、新しい正常な芽が出始めているので、もう一度部屋に戻し、そのままにしておいた。
04年5月28日、自宅に置いたままの鉢と一緒に植え替えた時、職場に置いた鉢の12本すべての生育異常が歴然としていたので撮影した。5月6日から7月初めまでの間(とくに早い時期)に化学物質の影響を受けたと思われる。次項の検査をした7月初めにはすでに過敏症でない人には問題ない濃度に下がっていた、という結果とも符合する。

大明気功体験談 『「化学物質過敏症」「電磁波過敏症」との5年間』画像① 大明気功体験談 『「化学物質過敏症」「電磁波過敏症」との5年間』画像② 大明気功体験談 『「化学物質過敏症」「電磁波過敏症」との5年間』画像③
2003年6月下旬に撮影、新芽がチリチリになっている。
この数日後に廊下へ出した。
2004年5月28日、植え替えの際に撮影。全部で12本あり、すべてに異常が見られた。これはその半分。 2004年6月8日撮影。5月28日の植え替えの際、うっかり傷んだ葉を取り除いて撮影した。そのとき傷んでいなかった古い葉が10日ほどして黄ばんできたので、撮影しなおした。黄色い葉が部屋に持ち込む前に出ていたもの、新芽がチリチリだったものはほとんど伸びていない。緑の部分は廊下に出した後に生えてきたもの。約1年で葉がすっかり生え替わることも分かった。

室内空気の採取・測定(03年6、7、12月)

03年6月9日(発症してから約2ヶ月後)に職場の担当係に室内空気の検査を要望したが、「引渡時に数値をクリアしている」と断られた。6月15日~17日に日本子孫基金のホルムアルデヒド簡易検査キットで測ってみたが「多量ではない」に相当する色だった。同じ棟の(禁煙だが、換気に配慮していない)部屋の6、7人全員のくしゃみが止まらない、風邪が治らない、などというので簡易検査キットで測ってみたら「多量」に相当する色になり、換気だ、木炭だとひと騒動あったが、それで治まったようだ。
週末で無人になる7月5日~6日、専門の検査センターの指示通り室内空気を24時間採取してクール便で返送(パッシブ法)。14日、電話で検査結果の補足説明があり、現在の数値は最も高いホルムアルデヒドでも基準値の約3分の1だが、状況から見てすでに発症している可能性がある、いったん発症すると極微量でも症状が出る、と言われた。(検査結果は翌日着、自費で約5万円)。症状が進行するので、同12月3日~4日に再度検査したが、今度は7項目すべて検出限界未満だった。

病院・通夜・葬儀・法事・墓参(03年5月~)

線香を固めている糊や遺体の防腐処理のホルムアルデヒド、衣服の防虫剤などのため、通夜や葬儀の席は化学物質過敏症患者にとっては非常につらいところ、と言われている。気功では「悪い気」という観点から解釈されるようだが、いずれにせよ、何か関連が見つかるかもしれないと思い、メモを整理してみた。

病院で母の付き添い、通夜・葬儀
03年5月17日~20日(発症後約1月半)、病院で母に付き添う。睡眠不足だったが普段よりは、具合が良かった。帰途、シックハウス関連の本を4冊買った。
5月26日~31日、母の葬儀のため帰省。6月1日~6日、改修後の建物に1時間もいると、むかつき、頭が重く、痛く、ボーッとした感じで、偏頭痛の始まりに似ているが、偏頭痛と違って自然に治っていることがある。左背中の痛み、眠気、疲労感、腰のあたりがだるい、目がはれぼったい、朝目覚めたとき疲労感など、多彩。7日以降は小康状態が続いた。

法事
04年3月27日、法事で線香の煙の立つ部屋に40分ほど、その後タバコの臭いのする部屋に1時間ほどいたら目が痛くなり、前頭部から頭頂部にかけて重く、鈍い痛み。以後、(3月30日に3時間改修後の建物にいたことと重なったためか)4月7日まで、今までよりもひどい症状が続く。
(その後、05年以降も毎年法事が続いたが、特に症状がでたというメモも記憶もない。)

元同僚の通夜
04年7月12日、開始後40分頃から頭が重い。その後不調が続き、7月18日には合成洗剤に、8月18日にはシャンプーかボディソープに初めて反応した。多種類化学物質過敏症(MCS)に移行したと思われる。

病院での父の付き添い、通夜・葬儀
05年5月25日~30日の6日間、1日3~6時間、全員寝たきりの4人部屋で父の食事の介助などをしていたら徐々に気分が悪くなり、腕も痛む。(病棟は比較的最近改修したらしい。)6月3日には不整脈や体中の痛み。この頃からかかりつけの耳鼻科医院の薬では耳垂れが止まらなくなり、真珠種らしいものが見えるとのことで大きな病院を紹介されて8月2日に受診。(9月に再診の後、12月に手術予定。)
8月30、31日の通夜・葬儀の後、3週間ほど毎朝、喉に痰が絡んでいた。腕も痛かった。

親戚の通夜・葬儀
06年5月12日、親族と遺体を迎えに病院へ。14、15日、通夜・葬儀。この頃は際だった症状がなかったらしくメモがない。5月23日に有機リン農薬の空中散布などに関する講演会を聞きに行き、30日には化学物質過敏症関連の本を3冊買った。
6月7日に帰省先で急に、頭痛、吐き気、下痢などの症状におそわれた(電磁波過敏症の始まりと思う)。

墓参
青島先生のご著書を読んで墓参の回数は減らしたが、07年4月1日に墓参、翌日口が渇き、固い痰や咳がでた。7月1日に墓参とお寺の建物内での作業で頭痛、帰宅して半身浴後2時間ほど寝て解消。9月23日、午前中の墓参後、読書中に頭痛。気功で少し改善し、夜には解消した。

●以上見てくると、概ね病院での付き添い、(電磁波過敏症の併発については1ヶ月近くの間があるが)通夜・葬儀などの度ごとに、症状が進んでいるように見える。

中耳炎の手術(05年12月)

手術に際し、できれば化学物質過敏症の専門医のご意見を聞いてほしいと主治医に言われ、二度目の受診をした(05年10月、前述(Ⅰ)の(1))。手術に使う麻酔などは過敏症にはほとんど関係ないとのことで、手術は差し支えない旨の診断書を頂いた。手術室の消毒のことをお訊ねしたら、それはいささか問題で、一週間ぐらい手術と関係ないところが痛むかもしれないとおっしゃったが、幸い問題はなかった。
病棟は移転直前の年代もの、シャンプー、整髪料などに反応するので個室に入れていただき、ほぼ順調。ただ、術前検査の時は異常なかったが、手術の翌日、麻酔の点滴を打った箇所などアルコール消毒をした部分に発疹が出て一週間くらい治らなかった。皮膚科では、手術室で使った薬のせいではないかとのことだった。また、掃除の後気分が悪くなるので水拭きに代えてもらった。

 

電波探知器と超低周波測定器(06年6月、7月)

「家電製品からの超低周波電磁波は簡易測定器で比較的簡単に測定できるが、携帯電話のマイクロ波などの正確な測定には専門的知識と100万円程度の測定器が必要」【(11)『危ない電磁波から身を守る本』p. 33】だそうだが、大まかなことが分かればいいので、電磁波(特に携帯電波)過敏症ではないかと思った段階で2万5千円の電波探知器(10MHz~4,500MHzに対応)と2万円弱の超低周波測定器を購入し、とくに前者は遮蔽(後述)を試みた時とても重宝した。

 

半身浴 (06年6月21日~)

過敏症仲間から気分が良くなると聞いて、06年6月21日以降半身浴(1時間・週2、3回、8月からは毎日)で汗をかくと、スーパーの洗剤売場が平気になり、むしろ店内に入るとほっとした(後に電波探知器で測ったら入り口から数メートルで激減)。その後、青島先生のご著書でお湯に長くつかるのはあまり良くないと知り、また時間的にも大変なので週2回程度にしているが、なかなか捨て難い。
次項で述べる『建築ジャーナル』には、概略以下のように書いてある。

「運動をして発汗をよくすること」も重要。「運動は、自律神経の調節力を引き出し」、「多くの症状を緩和させる。」「また、多くの有害物質は脂溶性」だが、「代謝後は水溶性として排出」されるので、「運動や入浴による」発汗は重要である。(坂部貢「電磁波による健康被害は、現代病である」)(p. 49)。

【老婆心ながら追加します。半身浴は体力を消耗するので、もしやってみようかと思われる方は、水分を補給しながら、無理のないように時間や回数を調整してください。私は初めのうちは、半身浴後1時間ほど横になっていました。】

 

金属による電波の遮蔽の試み(06年6月~12月)

何冊かの本により、「高周波の電磁波は金属で反射して低減できる、アルミ箔でも遮蔽はできるが劣化したのを吸い込むと危険」などの知識を得た。まず自分で(1)を試みた。知り合いの建築業者に相談し、効果がなくても文句は言わないという条件で、(2)と(3)の工事をしてもらった。(4)は自分で行った。この結果、06年12月以降、自宅内ではかなり自由に生活できるようになった。

(1)シールドクロス(ナイロン糸に銀でコーティング、半透明の生地)でガラス窓を覆う→外に面した二面が全面ガラス、金属製の深いひさしがある一階の座敷ではかなり有効だった。(06年6月)
(2)外壁にガルバニウム鋼板を張る→(1)の部屋を中心に一階の一部に張ってみて効果があったので、外壁全部に張る。二階はさほど効果なし。(06年10月4日~14日)
(3)二階の天井裏すべてにステンレス網を張る→かなり有効だった。(06年12月1日)。
(4)電波探知器で調べると、平屋部分と二階建て部分の合わせ目あたりから電波が入って内部で反射しているらしいので、レンジパネルやガス台マットで内側から補強、二階も居住可能になった。(06年12月以降。07年3月28日からもと通り二階の寝室をおもに使うようになり、7月24日以降はずっとここを寝室にしている。)

つけ足し
(a)1年あまり前から読みたいと思っていた、電磁波過敏症特集のある『建築ジャーナル(2005-6 No.1088)』を、先日(08年1月)やっと図書館で読んだ。私の試行錯誤もさほど見当違いではなかった。(ただし、私は「(接金属でシールド・接地アース施工)」は行っていないのでいささか心配。今のところ支障はないようだが、他にも問題点があるかもしれない。関心のある方は専門家にご相談ください。)
高野瞳「電磁波をカットする住まいの対策」
屋根:カラー鉄板使用
外壁:ガルバニウム鋼板(接金属でシールド・接地アース施工)
サッシ:アルミサッシ+金属膜コーティングガラス使用(網入りガラスも望ましい)
網戸:ステンレス網使用(シャッター、雨戸も望ましい) (p. 44)
(b)これにより外からの電磁波は減らせるが、(携帯電話や電子レンジなど)周波数の高い電磁波を室内で発生させると反射して強くなるので要注意、という【(18)『しのびよる電磁波汚染』p. 44】。また、無線LANの周波数は電子レンジのそれに近い、という【(17)『暮らしの中の電磁波測定』p. 161】。
(c)携帯の電波は、金網の目の大きさが15センチ以下なら遮蔽できる【(18)『しのびよる電磁波汚染』p. 44】という。この記述を読んだのは工事の数ヶ月後だったので、残念だった(もっと軽く、安く、できたはず)。
(d)『建築ジャーナル』には、携帯電波から電磁波過敏症になった人の話も載っていたが、フレーム式の蚊帳にシールドクロスを巻き付けるという方法は、私も試みて有効だった。私は、コンクリート製の車庫にいると一番楽だったので、そこで寝ることも考えて蚊帳を買ったが、結局、階下座敷で、蚊帳にシールドクロスをすっぽりかぶせて約5週間(06年8月29日~10月8日)かなり安眠できた。昼間はともかく、寝る場所がとても重要だと感じた。

工事代金など
(1)シールドクロス(8500円/1m、計3回注文)合計(送料込み) 約26万円
(2)外壁工事費                          合計 約102万円
(3)二階天井裏のステンレス網施工費                  30万円
(4)「レンジパネル」と「ガス台マット」は各十数枚       合計 約8千円
(1)~(4)の合計  約158万8千円

その他
電波の来ない所への転居も考えないではなかったが、探すのも大変、引越も大変、費用も大変、手頃なところがあったとしてもいつまでそこが安全かは不明、などの理由で、何とか自宅に残る工夫をしようと思った。「起きて半畳、寝て一畳」というが、それさえおぼつかない時期が続いて途方に暮れた。従って、かなりの出費ではあったが、家の中だけは安心という状態になったときはほっとした。
青島先生の気功に出会って、再び以前のように、普通に、どこへでも行けるようになったよろこびをお金に換算するのは難しいが、実際に気功に要した費用一切を私の試行錯誤にかかった費用と比べてみたい。(青島先生、ご無礼の段何とぞご容赦を・・・)
横浜の治療院まで往復するのは一日がかりで、交通費は駅からのタクシー代込みで往復約1万6千円(JR東日本「大人の休日」利用)。施術費(難病)2万円、はるばる出向くので「練功」「コントロール収気」も毎回ご指導願って6千円で1回の計は約4万2千円。7回目でほぼ全快、という実感だが、合計32万円弱で、工事費などの約5分の1だった(前述の測定器や後述のパソコン代金も加えるともっと割安)。
もっと早くにめぐりあっていれば、と思わないでもないが、とにかくめぐりあえたこと、治していただいたことに感謝している。また、「練功」「収気」は、これからの私にとって貴重な宝ものになると思われるので、その意味でも感謝の気持ちでいっぱいだ。

外壁工事については、そろそろ塗り替えの時期でもあったので前倒しと考え、「レンジパネル」と「ガス台マット」は先行投資と考えて納得することにした。(窓からはずした)シールドクロスと(天井裏に敷いたままの)ステンレス網は今となっては無用の長物だが、一定期間身を守ってくれたもの、プラス勉強代とでも考えよう。とにかく転居や転地療養の費用と手間と煩わしさを省いてくれたのだからありがたい、としよう。

 

パソコンとの関係(06年7月~)

06年7月中旬、電磁波関連の本3冊の抄録を入力するなど数時間ずつパソコンを使ったら、パソコンにも反応するようになる(この現象を電磁波の面からのみ考えていたが、青島先生の本で、情報という観点を教えられた)。下旬以降、パソコンは本の注文と簡単なメールのみに使用、体調メモはノートに手書きにする。
06年9月27日に、【(10)『オールアース時代がやってくる』p. 88】を参考にして、帰省先(無線LANはケーブルに変更済み)のデスクトップパソコンでアース処理をし、キーボードとマウスの電場が激減することを確認(ノート型はあまり効果がない)。家の遮蔽が終わって置き場所もできたので、12月2日に購入と設定をしてもらった。それ以来、かなり自由に使えるようになったが、右腕や肩が重くなったり凝ったり、眠れなかったりすることもあり、注意を要した。
07年11月18日(第4回施術の前々日)以降、電気こたつでアースなしのノートパソコンを使うことの方が多いが、症状は出ない。(デスクトップの価格は約15万円。)

 

ヒノキのスノコ、シンビジューム(06年8月~、07年1月)

押入に敷くつもりで買ったヒノキのスノコが特に雨の日には、かなりの刺激臭を発し、家の中にあると具合が悪くなるので車庫に移した(06年8月15日。12月に6日間押入に敷いてみたが、再び車庫に戻した)。杉、ヒノキ、松などの針葉樹は中枢神経を刺激するケトン類やアルデヒド類を揮発するという。【(8)『電磁波・化学物質過敏症対策』p. 151】私は杉と松は問題ないようだ。
頂いたシンビジュームの鉢を部屋においても玄関においても具合が悪くなるので、外に出した。殺菌剤か何かの影響ではないかと思う。(07年1月25日)

呼吸法(06年12月21日~)

患者の方の手記などでも呼吸法が良いという話は読んだことがあり、ヨーガ教室でむかし習った呼吸法などを多少行っていた。
06年12月半ば頃、『患者の孤独』、『生きて死ぬ智慧』などで有名な生命科学者、柳澤桂子さんが35年以上悩まされた原因不明の病がセロトニンの欠乏症と判明、という記述を読んだ。(1968年12月から新築の家で子育てに専念、約半年後に体調不良が始まったということ、38度近い微熱、吐き気、めまい、頭痛が続いたという状況が化学物質過敏症の症状に似ていると感じた。私は発熱の経験はないが、福田純子さんは高熱を発したという。牽強付会かもしれないが、70年代初め、新建材も使って居間を改造した実家に帰省するたびにひどい頭痛や吐き気で寝込んだ記憶と結びついた。)
同じく12月中旬、セロトニン神経に関する本を読み【有田秀穂『セロトニン欠乏脳』】、吐く息を長くする意識的な腹筋呼吸(1日20~30分、100日間続ける)を起床前に行ってみたら気分も良くなるので、12月21日以降ずっと続けている。
前述の『建築ジャーナル』には電磁波過敏症とセロトニンの関係について概略次のような記事が載っている(化学物質と電磁波に接したときの身体の反応は、私の実感では共通するものが多い)。

「電磁波に被曝すると、脳の中心部にある松果体が影響を受け、そこで作られるメラトニンというホルモンが減少」する。メラトニンは、「女性ホルモンや男性ホルモンの分泌、代謝、食欲、うつ症状などさまざまな作用に関わって」いる。「また、メラトニンが不足するとガンの発症率が増えるともいわれて」いる。/「松果体では、トリプトファンという必須アミノ酸を元に、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB6(ピリドキシン)、マグネシウムなどを使って、セロトニンという脳内ホルモンをつくり、セロトニンからメラトニンを合成」する。(坂部貢「電磁波による健康被害は、現代病である」p. 49)。

 

気功(大雁功短縮版・大雁功・部位別の気功・静功)

07年3月28日(呼吸法を始めて約100日目)にDVDを注文したが、呼吸法に関してもう少し様子を見ようという気持ちもあってそのままになっていた。ところが、5月23日から6月7日までの間に数回、丑(ウシ)三つ時に鼻血(メモ参照)という現象が続いた。体調はさほど悪くないもののやはり不気味で、この際気功をやってみようと思って6月7日に短縮版の練習を始めた。6月10日を最後に鼻血は止まったが、あれは一体何だったのか狐につままれた感じだ。ひょっとしたら呼吸法の影響かもしれないと思うが、よく分からない。何かに促されたという感じがしないでもない。不思議と、怖いもの、悪いものという気はあまりしなかった。過敏症関連と思い、かかりつけの耳鼻科へも行かなかった。CTやMRIで検査、などと言われたら却って怖いと思ったからだ。
ともあれ、8日から約30分間短縮版の練習を始め、11日からは大雁功や部位別の気功も一部並行して朝晩約30分練習、7月8日までに大雁功も一応覚えて、朝晩40分くらいずつ続けた。下旬からは静功も含めて朝晩各1時間弱行った(大雁功は順序などの間違いも多かった)。
少しずつ外出を増やし、7月28日に喫茶店に入ったらタバコの臭いがひどかった。その日は異常ないと思ったが、夜中に喉に痰が絡み、4時過ぎまで眠れなかった。8月16日~19日は2~5時間、27日~30日は約1時間ずつパソコンで、(手書き)メモの整理をしたが、さほど症状はでなかった。香料などで頭痛がすることもあるが、気功を行うと大分楽になるので、気分的にもゆとりがでてきて、9月には気功院の予約をお願いした。10月5日、バスや電車を利用して6時間ほど街をぶらついたがあまり支障なく、横浜へ行っても大丈夫だろうと思えた。
1回目(07年10月9日)~7回目(08年2月7日)の練功で、我流の大雁功を岩園先生にずいぶん直していただいた。気の大部分をこぼしていると言われたが、確かにそんな感じだったと思う。わずかしか残らなかった気でも、積もれば何とやらで、3ヶ月あまりの独習は、私にとってそれなりの効果はあったような気がしている。間違いを大分直していただいたのでかなり安心して、特別のことがない限り毎日、楽しく(という感じで)朝晩約1時間ずつ続けている。時々、多分あまり体調がよくないとき、最初の大雁功であくびと涙が立て続けに出ることがある。そういうときでも途中から治まり、終わる頃は気分が良くなっている。

(3/3)へ続く