青島大明著『なぜ あなたの病気は治らないのか』感想文2

書籍「何故あなたの病気は治らないのか」この本は東洋医学の精緻「気功」の精髄が詰まっている名著であるとともに、「霊」や「気」に関して見逃すことのできない考察が記述されています。これは青島先生が口伝で師資相承によって気功の大家から受け継いできた教相の部分の「気功」と、自ら気功治療を通して会得された実践的な事相の部分の「気功」が融合された内容になっています。気功には密教的な部分があって、正しく修養を積まない限り、秘められた治癒の力を発動することはできないという意味においては、青島先生は気功の世界の「大阿闍梨」のような存在です。今回の本では余すところなく、悪い「気」や悪い「霊」をコントロールしていく「秘密」の部分にも触れられていて大変興味深い反面、素人が青島先生の真似をしても(たとえば、同じ咒を唱えても)到底同じ効果は望めないとは思います。気功は正しい師について修めていくことが肝心なのだと思いました。

現在では、アメリカの医学界の最高学府と言われているような、デューク大学、ジョンズホプキンソン大学、ハーバード大学などでも真剣に「気功」の研究や講義が行われており、気功の認知度や健康に対する効果が人口に膾炙しつつあります。そうした気功の医学界での注目が益々高まっている今日において、青島先生の日本での治療実績は曠古の大業績で衆人の刮目に値します。その「気功」のなにがどうして健康に有用なのかを初心者にも分かり易く敷衍しているのがこの本です。実際の症例を交えながら解説されていますので、病気や事故や怪我、先天的なものまで含めて改善、場合によっては完治する場合もありますので、「諦めるのはまだ早い!」闘病されている方には朗報になるものと信じます。

そして、「霊」の部分からみた「病気」や「家相」や「運」についても詳しく書かれています。青島先生の新著は「霊」に大きな焦点を当てているといっても過言ではありません。この部分で思い出すのが、最近ではノーベル生理学・医学賞をとったアレクシス・カレルの「人間この未知なるもの」という著作であります。カレルは知見の高いノーベル賞をとった医学博士でありながら、なんと「霊」や「気」や「奇跡」の力で患者を治療することにこの本の中で触れ、当時は本当に医学界を揺るがすような途轍もない騒ぎになったのでした。しかし、現在の米国の医学界の気功に対する好意的な興味と研究を見るにカレルは正鵠を得ていたといえるでしょう。さらに、もう一人加えておきたいのは、スウェーデンボルグ(1688-1772)-カントと同世代の大学者で神秘思想家-で彼の霊的体験は大量の著述として遺され、その多くが大英博物館に保管されています。この人は霊能力で何百キロも離れている大火事を透視したり、霊界と交信をしたりした当代一の大学者でありました。このように歴史を紐解くと「霊」や「気」に関して、相当卓識のある学者が著述しています。青島先生の著作はこの系統に属する名著です。どちらかというと実践的な「事相」に重きを置いていて、「霊」をコントロールすることによって健康を促進する方法が示されています。多くの実際のケースが紹介されていますので、「霊」という概念的で哲学的な難解な議論に終わるのではなく、身近に存在する「悪い霊」をどのように近づけないか、祓うのか、浄めていくのか、それがまたその人の運命や健康にどう関係あるのかを具体的に指南しているので実際に実行に移すことができます。こういうことで「健康力」や「運気」があがっていくと―実際に自分自身で体験すると―余計に信じることができるのではないでしょうか。

私も青島先生との知己を得て、劇的に健康状態や精神状態が改善した一患者です。気功に出会うかどうかはその人の「縁」だと思います。「霊」や「気」の話はいきなりすると訝る人が必ず出てきますが、いまさら始まった話ではなく、先に紹介したカレルやスウェーデンボルグの昔から何度も何度も出てきた話です。血の通わない機械的な計数分析や西洋医学では知り得ようもないSOMETHING(なにか)がこの世の中には確実にあるのです。そのSOMETHINGに光を当てたのが青島先生の新著です。洛陽の紙価を高める名著だと私は思います。たくさんの方がこの本を通して大明気功に「縁」ができ、気功が普及され、多くの人が救われ給わんことを心よりお祈り申し上げます。

とても楽しい本で、読みだしたら止まりませんでした。いい意味で予定が狂いました。読者はこの点に注意されてください。

【2011年6月23日 山下公恕さん 30代男性】