大明気功メディア掲載記事 FRAU フラウ

[2003年6月24日発行 講談社刊]

 

病気を自分で治すために。

青島大明先生 特別指導 気の医学篇

大明気功メディア掲載記事:FRAU 三浦暁子文・「痛みが消えた」私の気功体験記、青島大明院長写真 ベストセラー『病気が治る「気」の医学』で注目を集める気功師・青島大明氏が、長年の頭痛に悩むエッセイストの三浦暁子さんに気功を施術。その体験リポートとともに、体の不調を自分で治せる症状別の「気功法」を誌上紹介します。
「痛みが消えた」私の気功体験記

文/三浦暁子

 青島先生にお会いするのは、今回の取材が初めてではない。これまでに三度、気功の治療をしていただき、その度に、確かな手ごたえを得ている。とくに、最初のときの驚きは、今も体の中で脈うっているように感じるほどだ。そうでなければ、面倒くさがり屋の私が、神戸から横浜まではるばる出かけて行くはずがない。私は近所のスーパーに行くのも億劫がるほどの出不精なのだから・・・。

数年来悩まされてきた頑固な頭痛

 先生のお名前を知ったのは、一年半くらい前のこと。数年来続く頑固な頭痛に悩まされている頃だった。いくつかの病院や頭痛の専門医にかかり、漢方薬や整体や針なども試してみた。どれも効果がないわけではなかったが、完治には至らず、結局は「様子を見ましょう」と、言われて終わる。そんなことの繰り返しだった。私は私で「命にかかわる重病ってわけではなし、ま、いいか」と、あきらめていた。「様子を見なさい」と言われても、十年近く様子を見っぱなしなわけで、これであきらめるより他ない。

 それでも痛いのはつらく、仕方がないので、私は食事の度に鎮痛剤を口に放り込んでいた。手っ取り早く、痛みをおさえるには他に方法がない。痛いときはもちろん、たいして痛くないときも、私は薬を飲んだ。そうしないと、後でひどいめにあうと知っていたからだ。いったん痛みがひどくなると、薬がきかなくなってしまうのだ。

 まるで飴のように鎮痛剤を飲む私を見て、周囲の人たちは「大丈夫なの?」と心配してくれた。大丈夫なわけはないなと思いながらも、私は「大丈夫、大丈夫、痛くなる前に飲む、とりあえず飲む、これがコツ」と、笑っていた。半ばやけくそだったのだ。

 そんな私を見かねたのだろう。ある方が「気功がきくかもしれないわよ。紹介しましょうか」と、尋ねてくださった。長年続く頭痛から逃れられるなら、何でも試したい。そう思った。けれども、神戸に住む私にとって、先生のいる横浜はあまりに遠い。治療を受けるためには、わざわざ上京するのは、金銭的にも体力的にも負担が大きい。仕事で上京したときにと思うものの、結局、いつも雑用に追われ、また今度と、延ばし延ばしになっていた。

 ところが、ある時、私は突如、「やっぱり行こう」と決心した。頭痛は相変わらずで、これ以上、様子を見ているのがつらかったというのも、一つの理由だ。しかし、何よりも、北京に旅行したとき、中国の人たちが気功に親しんでいるのをこの目で見て、心が動いたのだ。青空のもと、人々はのんびりと気功治療を受けていた。それを見たとき、私は「手当て」とはこういうことを言うのかもしれないと思い、帰国するや、青島先生の予約を取っていただいた。

心身がほどけて温かさが満ちてきた

 初めて治療を受けるときは緊張した。けれども、先生はごく自然に私の体に手をかざすと、いつも痛む頭の左側を指さして、「ここ、痛いね」と、おっしゃった。なぜわかるんだろうと思うまもなく、パッパッパッと水滴を払うようなしぐさがあって、その後、額に向けて息を吹きかけたり、頭の上で何かつかむような手技が繰り返されていく。

 一連の動作に身をまかせつつも、私の頭はクエスチョンマークで一杯になった。いったいなに行われているのだろう。こんなことで痛みが取れるのだろうか。「何なんだ、これ?」と思った瞬間、不思議なことが起こった。体の中に何か丸いもの、透明なシャボン玉のようなものが、すーっと入ってくるような気がしたのだ。「そんなバカな」と、思う間もなく、温かさが満ちてきて、心身がほどけていくような気がした。そして、数年来、感じたことのないような、ポカポカした気分になっている自分を発見したのである。

 あのとき、何が起きたのか、いまもってよくわからない。ただ、それから一カ月近く、頭痛はなりをひそめ、鎮痛剤も必要なかった。しかし、そのうち、以前ほどひどくはないものの、また頭痛と肩こりがぶり返したため、今も上京するたびに、先生のところに通い、今日の取材で受けたような治療をしていただいている。

 かといって、私は西洋医学が無意味だと思っているわけではない。痛みがひどいときは、信頼しているペインクリニックに行くし、風邪をひけば近所の内科医にかかる。また、難病にかかっているわけではなく、死ぬほどの痛みと闘ってもいない。だから、先生の気功が万病に効くとか、激しい痛みでも必ずとめてしまうと断言することはできない。

 しかし、青島先生の気功治療を受けると、何かが起こる。それは確かだ。先生が私の体に手をかざすと、つまっていた何かが、流れ始め、憂鬱な痛みが軽くなる。なぜそういうことが起こるのか、私にはわからない。けれども、病気が気分の「気」のせいではなく、生命のエネルギーたる「気」の不調で起こることもあるのだと、実感している。

 おまけに気功は自分で練習することによって、その効果を高めることができるという。今回、気功を行うために必要なノウハウを示したDVDブックも出たことだし、それを参考に、私は自分で自分に手当を試みたいと思う。

 青島先生の気功は、私にとって、幸福を与えてくれる透明な光に似ている。

三浦暁子さん

みうら・あきこ/1956年生まれ。エッセイスト。上智大学在学中に結婚、その後、文筆活動を始める。著書に『長男の嫁』『結婚を考えはじめたときに読む本』(ともに三笠書房)、『恋の手ほどき』(講談社)ほか多数。現在、本誌BOOKS欄で書評を執筆。また競馬評論の分野でも活躍している。

「気」の流れの不調が病気を引き起こす

 西洋医学の概念にないものの、東洋医学では最も基本的で大切な要素とされる「気」とは、いったいどういうものなのだろう。

「『気』は目に見えませんが、体の中を流れている生命エネルギーのこと。この流れがきちんと通じていない箇所があると、痛みが生じるのです。」(青島大明氏)

 東洋医学では、人の体には血管・リンパ・神経系とは異なる「経絡」と呼ばれる系統が走っていると考えられている。その経絡上の特殊な部分が「経穴」で、いわゆる「ツボ」と呼ばれるもの。そして「気」は、この経絡を通じて体中を流れている。

「『気』には体に合う『良い気』と合わない『悪い気』の2種類があり、『良い気』がスムーズに体を流れていれば、健康な状態。しかし、その流れがちゃんと通じなかったり、体に『悪い気』が入り込むことで、さまざまな症状を引き起こすのです」(青島氏)

 経絡を通じさせ、良い気を入れ、悪い気を出す。これが「気功」のメカニズム。青島氏はこれまで、27年の気功歴において、現代医学が見放した数多くの患者に施術し、その難病克服に成功している。

体の不調は自分で治せる症状別・大明気功法

「人間ならば、誰でも『気』をコントロールする力が備わっています。気功師の施術を受けなくとも、自分自身で『気』のバランスを整える『気功法』を行うことで、さまざまな不調・症状を治し、体を健康な状態に改善していくことが可能なのです」(青島氏)

 何となく頭が重い、肩がこってしかたがない、つかれると腰が痛む・・・。病院に行くほどではないけれど、辛い症状に悩まされることが少なくない。そんな体の不調も、「気」の流れを自分で整えることで、自然に改善していくことができるのだ。ここでは、とくに女性に多く見られる症状に効果のある気功法を、青島氏に特別指導していただいた。

 自分で行う気功法には、必ず守らなくてはいけない点がいくつかある。
1 食前・食後30分は行わない。あらかじめトイレは済ませておく。
2 メガネなどは外して行う。
3 体を強く締め付ける衣服、かかとの高い靴は避ける。
4 「良い気」の場所で行うこと。落ち着ける、リラックスできるような場所を選んで行うのが肝心。水(川や池)のそばなどは「陰の気」の場所であり適さない。

  気功法は、正しく行わないと効果が得られない。気功法を行って体調が悪くなるようであれば、いったん気功法を中断し、正しくできているかを確認する。また、「悪い気」の場所で行っていることもあるので、場所を変えて行ってみよう。なお、ある種の薬を常用していたり他の治療法・健康法を併用している場合は、気功法の効果が出にくいこともある。

 気功法は、正しい場所、正しい方法、正しい頻度で行うのが何より大切。辛い症状を改善するために、少しずつでも、毎日行っていこう。

Column1
大明気功の極意

1.生命の源である「気」を正しく通じさせること。

2.「良い気」を体の中に取り入れ、「悪い気」を外に出すこと。

3.「悪い気」を「良い気」へと変化させること。

注意点

どれほど気功法を行っても、

1 その人の環境の問題

2 意識の問題

3 習慣(食べ物や喫煙など)の問題

などが間違っていれば、完治することは困難です。

一 基本形1
「気」を取り入れる(省略)

二 基本形2
「気」を体に収める(省略)

Column2良い「気」を与える食材

 「良い気」を取り入れるためには、バランスのとれた食事をすることも大切。食材の色は「気」の種類の違いでもあり、赤・黒・白・黄・緑・茶など、さまざまな色の食品をまんべんなく摂ることを心がけたい。 なかでも「気」のバランスをよくする食材としておすすめなのは大根。生でなくても干し大根でもOK。大根は、体内に入れることで、「悪い気」が体の外に抜けていく効果がある。同じようにニンニクも匂いと一緒に悪いものを体の外に出してくれる食材だ。豆類もたいへん「気」がよく、中国で一般的な緑豆は体の毒素を排出する作用があり、小豆なら油分を排泄してくれる。いずれにしても、野菜類は生野菜より調理したほうが好ましい。

 中華料理で珍重されるフカヒレやアワビ(とくに干しアワビ)なども、ただ単に高価というだけでなく、「気」の観点からも素晴らしい食材。また、腎臓が弱っているなら豚の腎臓、肝臓が弱っていれば豚の肝臓が効果あり。

三 腰痛に効く! 腎臓を保護する気功法(省略)

四 やっかいな頭痛を解消する(省略)

五 肩こりがみるみる消えていく(省略)

六 腰痛・生理痛を和らげる(省略)

七 子宮の病気に効く気功法(省略)

Column3
「気」をよくする生活

 健康のためにやっているスポーツや運動でも、やり方次第では逆効果になることもある。 運動しているとき、人は「気」を出している。長時間スポーツを続けることは、それだけ「気」を放出し続けること。運動の種類によって、負担のかかる体の部位は違ってくるが、「気」を出しすぎることで、その箇所を傷めることにもなりかねない。

 また、運動を行う場所にも気をつけたい。気功法を行う場合、「良い気」の場所でやることが大切だが、「気」を出し入れしやすくなるスポーツ時も同じこと。ジョギングやウォーキングを行う際、水が淀んだ池や川に沿って走ったり歩いたりすることは好ましいことではない。 

大明気功をより深く実践する!

  ベストセラー『病気がすべて治る「気」の医学』に続き、先頃発売されたDVDブック『病気を自分で治す「気」の医学』も好評を博している。青島氏自ら、さまざまな気功法を実践し、そのプロセスをわかりやすく映像収録。動きのスピードやディテールが見て取れるので、まさに青島氏から直接指導を受けている感覚で実践できる。

  正確さが要求される気功法をマスターするには、これ以上ない心強いテキストだろう。なお、今年9月には、青島氏の気功に関する著書の第2弾も講談社から刊行予定。

※ 一から七までの気功法については、DVDブック『病気を自分で治す「気」の医学』をご覧ください。