「気功」で考える長生き

気功と生命道
「気功」の視点で、さまざまな生活習慣を考える

13)どうして女性は男性より長生きなのか?

「気功」で考える長生き

脊椎動物のなかでも、ほ乳類はオスよりメスが長生きする種が多いとされています。ご存知のように、私たち人類も男性より女性の方が一般的に長生きです。昔であれば、戦争や様々な生存競争に関する危険な行為を男性が担うことが多かったことも要因だと考えられますが、現在のように比較的平和で男女が平等になった日本でも、女性の方が長生きなのは何か他に理由があるはずです。
これは女性の方が生命力である“気”を交換し、吸収する能力に長けているためだと私は考えています。
男性と比べて、女性は人生を通して、思春期の頃から定期的におとずれる生理による出血などに加え、場合によっては、みずからの生命にかかわる大仕事、体液や身体の一部を体外に大量に放出する出産まで複数回経験します。見方によっては、男性より女性の方が、はるかに身体に負担がかかる行為をしているといえます。
しかしながら、女性は一方的に生命力である“気”を放出し続けているわけではありません。食事を通して、また周囲の自然から経穴を通じて 生命力である“気”を交換して、再吸収し、身体や体力の再生を上手に行っているのです。
ときどき、とても元気だった女性が、出産前後に無理をしたために、その後、身体が弱くなってしまったという話をきくことがあります。
そのため、生命力である“気”の再吸収を行う大切な時期である出産後には、食事に気をつけたり、ある程度の期間、十分に休養をとらせるなどして、身体を回復させる知恵や習慣が様々な国で生まれてきたのです。
つまり、男性と比べると生命力である“気”を交換し、吸収する仕組みを使う機会がいつもあり、その能力をホットな状態に保つことができているのが女性というわけです。当然、女性は一般的に長生きなのです。
でも、私たちは積極的に生命力である“気”を交換し、吸収する能力を高める方法を知っています。それは大雁功などの“良い気”を取り入れることができる正しい気功法です。たとえ男性でも、また出産を経験したことがない女性でも、こうした気功を生活習慣のなかで継続していくことで、“気”を吸収する能力は高まり、健康で長生きな身体を作ることが可能だと私は考えています。

『黄帝内経』の理論では、人間はもっと長生きをすると考えられています。科学的な研究でも、一般的に哺乳動物は、大人になるまでの年齢の7〜8倍が寿命とされており、つまり人間の成人を18歳と考えると、その7〜8倍、つまり126〜144歳が寿命と考えられます。

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